クルド人問題に揺れる埼玉、参院選で何が起きたか

今年7月に行われた参議院選挙で「外国人問題」が日本の憲政史上で初の争点になった。一部在留外国人の違法行為が社会問題になり、対応の遅れる政府への批判が広がった。特にトルコ国籍のクルド人と住民の摩擦が深刻になっている埼玉県では、政権与党自民党への批判が著しく、参政党の伸長が目立った。
ishiitakaaki 2025.08.27
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史上初、外国人問題が選挙の争点

参政党の参院選ポスターと神谷代表

参政党の参院選ポスターと神谷代表

私は川口市、そしてさいたま市の大宮区を参議院の選挙中の7月に歩いた。JRのいずれの駅前でも参政党のボランティアがビラを配っていた。新興政党なのにその組織力が印象に残った。

大宮駅前では公明党の候補が演説をしていたが、動員されたと思われる女性たちも含め平日であったが50人程度しか集まっていなかった。「外国人を埼玉に入れるな」とヤジを飛ばす通行人もいた。同党は外国人に親和的と見られている。公明党候補は落選した。

参政党のボランティアに話を聞いた。

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  • 「外国人問題が敗因」の一つ、首相認める
  • 著しい既存政党への批判
  • 政策は前向きと後退が選挙後に発生

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