参院選、史上初めて外国人問題が選挙の争点にー奇妙な議員が相次ぎ落選、政策転換を期待

7月20日に行われた参院選は自民、公明両党の連立与党が大敗し、非改選を合わせ参議院の過半数を失った。衆議院でも連立与党は昨年10月の選挙で過半数を失っている。これをきっかけに政治が流動する可能性がある。
ishiitakaaki 2025.07.25
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そして違法・迷惑行為をする外国人への対応問題が日本の選挙の歴史上初めて争点になり、外国人に融和的な議員が次々と落選した。これは今後、日本の政治がこの問題から逃げられなくなったことを示す。現時点では問題は解決していないが、改善に期待のもてる選挙結果になった。

外国人対応が敗因の一つと石破首相認める

(写真)自民党の選挙公報から。写真は小野田参院議員

(写真)自民党の選挙公報から。写真は小野田参院議員

石破首相は21日の記者会見で、参院選の敗因について政治改革、物価高などに加え、「外国人への対応など多岐にわたる」と述べ、その失敗があることを認めた。世論の盛り上がりを受けて、自民党は選挙公約で「違法外国人ゼロ」を設定した。

しかし目の前で起こる外国人による迷惑行為・違法行為への不安と恐怖を前に、「今まで何をやっていたのか」との自民党への批判が強まった。自民党は左傾化と言える政策を進めていたが、この外国人問題も理由の一つとなり、こ自民を長年支えてきた岩盤支持層が離れ、他の政党へ流れた。

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  • おかしな議員が相次ぎ落選
  • 埼玉クルド人問題が、世論変化のきっかけ
  • 健全な日本の世論を再確認

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