気象が複雑な日本に再エネは合わない?
2100の風、400の雨の単語が日本語に
日本語には、雨の呼び名、風の呼び名が無数にある。それは日本人の気象への繊細さを示すと同時に、日本の気象の変化が激しいことを示すというのだ。言葉を使う人の感覚の鋭さになるほどと思い、家に帰って季語を調べてみた。俳句はルールとして季節を象徴する言葉を使い、それを季語という。確かに、美しい響きの風と雨に関係する季語が100ぐらいずつ並んでいた。

青森県での風力発電用風車(筆者撮影)
雨を使った季語は次のものがある。春は雨鷽(あまうそ。ウソドリのメス、昔から雨を呼ぶ)、驟雨(しゅうう)、五月雨(さみだれ)。夏は梅雨(つゆ)、夕立(ゆうだち)、梧桐雨(ごどうう。梧桐はアオギリのことで、6−7月の梅雨の時期に花が咲く)。秋は月の雨、無月(むげつ。名月の夜、月を隠す雨)。冬は時雨(しぐれ)、寒の雨(かんのあめ)などがある。
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また風をめぐる季語も多い。春の風を示す東風(こち)、春一番。夏は白南風(しらはえ。 梅雨明けの時期に吹く南風)、青嵐(青葉が繁る初夏に吹く強い風)、薫風(くんぷう。かおるかぜ。若葉の香りを漂わせて吹く初夏の風)。山背(やませ。東北や東日本に吹く夏の北風、冷害をもたらすこともある)、秋は初風(はつかぜ。秋のはじめに吹く風)、やまじ(西日本に春、秋に吹く熱い風)、野分(のわき、秋の台風に伴う暴風)。冬は木枯らし(こがらし)などだ。
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- 日本は気象が複雑すぎる国
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- 国の状況に合ったエネルギーシステムができていない
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