「盗撮だ」いらだつクルド人が暴力-埼玉県

「なんで日本にいて、日本人にいばるのだ。日本にいるなら日本のルールに従え」。私は髭だらけの中東系の顔の作業服の男たちに怒鳴っていた。ここは埼玉県内のある場所の産業廃棄物業者の資材置き場(ヤードと呼ばれる)で、2025年1月に起きたトラブルの光景だ。冷静であるべき記者が激昂することを描写するのは恥ずかしいが、状況を説明したい。
石井孝明 2025.04.21
読者限定

クルド人と私の怒鳴り合い

私は埼玉クルド人問題を最初に報道した。そのために県民から、この問題の大量の情報提供がある。「ある学校の近くでトラックが頻繁に出入りし、騒音もひどい産廃のヤードがある。中東系の男たちが出入りしている。子供達や周辺住民が怖がり、危険なのでなんとかしてほしい」。学校に通う親から連絡があった。

これをおかしいと思い、ある県民の車に乗って見に行った。事前に調べると日本人の経営者名の産業廃棄物業者のヤードだった。地元の業者によると、聞いたことのない、新しくできた会社だという。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、4075文字あります。
  • 写真を嫌がるクルド人
  • 「警察は日本人を助けないのか」
  • 警察は「外国人に謝れ」と説得
  • 中指を立てるクルド人の父と娘
  • 日本とトルコに広がる警戒感
  • 頼りない行政と警察、外国人に無策な「楽しい日本」

すでに登録された方はこちら

誰でも
日本の商売が大量の外国人で変わる
読者限定
埼玉クルド人問題、25年5月末の状況-ようやく政府は動いたが…
読者限定
和田政宗自民党参議院議員による記者石井への刑事告訴、検察は不起訴
読者限定
原子力容認広がる、世論調査から考える次の一手
読者限定
トルコメディアが報じた不気味な在日クルド人の本音
読者限定
NHK報道をきっかけ? 批判された3人に殺害予告―テロ誘発の担当者は逃...
読者限定
役立たずの日本学術会議、独立法人として再生を-福島事故では存在が迷惑
サポートメンバー限定
日本人は「優しさ」で外国人に向き合えるのか?-書評『移民リスク』